茨城県中部小美玉市の旧美野里町に「瓢箪美術館」なるものがある。
特別に美術館仕立てではなく、屋外風呂、野外手洗いを持つ旧家の母屋や蔵を展示室に、敷地全体が美術館となっている。
写真家のムトー清次先生、日本ホスピタリティ機構の野口理事長と訪れた。
「ぶらぶらと 暮らすようでもひょうたんは 胸のあたりにしめくくりあり」
なるほどと自分なりに納得して、門をくぐり敷地内に入る。
骨董などの収集家である故大和田三五郎氏が全国を巡って収集した多くの名品が現れるが、メインはその名の通り「瓢箪」。
優しい笑顔の女将さんと、玄人はだし、明るく抜群のしゃべくりでガイドをしてくれるお嫁さんのおかげで、とっても楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
瓢箪は毒がありたべられないものと思っていたが、女将さんが小さな瓢箪の漬物を出してくれました。
瓢箪にも食べられるものがあるということです。食べられる瓢箪は全く苦くない。
あいにく「瓢箪」については、西遊記の金閣銀閣ぐらいの知識しかないので、あまり解説が出来ません。フォトギャラリーで楽しんでいただきましょう。
それにしても、瓢箪はどれ一つ同じものは無い。また、大きく立派な瓢箪、大きくねじられた瓢箪、長い瓢箪等をつくるには大変な手間と努力と運がいるということ。そう思って眺めると、なるほど故三五郎翁がのめり込む理由も何となくわかったような気になる。
一家に一台ではないが、一家に一個、眺めているだけでも心が和む曲線美、どうぞお買い求めください。
因みに瓢箪とは汁を入れる「瓢(ふくべ)」と竹で編んだ弁当などを入れる容器である「箪」が一緒になったものであるそうだ。美術館には瓢と並んでちゃんと箪も展示されている。