新造船就航 おめでとうございます‼
世界が新型コロナウィルスで暗く沈んでいる最中の2020年3月1日、ここ利根川に明るいニュースです。
茨城県取手市は利根川の千葉側に「小堀(おおほり)地区という飛び地を持っている。かつて、大きく蛇行していた利根川を改修した時に取り残されてしまったのだ。
この小堀地区と対岸の利根川は、現在「小堀の渡し」という渡し船で結ばれている。
もちろん、橋を使ってのバスの路線はあるのだが、手軽な市民の足として及び観光用に存在感は健在である。
穏やかな春の平日、新造船「かわせみ」で、利根川を往復してみた。
取手側の利根川運動公園、常磐線の鉄橋の下に渡しの船着き場がある。
人気はほとんどない。賑やかしのように派手な幟の立つ船着き場の周りには、菜の花が咲き始め、柳が芽吹きを待っている。
少し待っていると下流からカラフルで可愛らしい動力船が上って🚢くる。
小堀の渡し、新造船の『カワセミ』。
取手市の市鳥であるカワセミをモチーフに、市内に存在する東京芸術大学の学生がデザインしたと聞いている。乗船定員は船頭さんを入れて13名だが、実際にはもっと乗れそうだ。自転車での乗船も可能である。
片道200円、往復400円のチケットを買って乗り込んだが、小堀の桟橋までの下りは貸し切り。
利根川の緑地公園、釣り人、取手の町の遠影、ゆっくり遠ざかる利根川鉄橋を眺めながら10分ほどで小堀桟橋が見えてくる。
小堀桟橋は東我孫子カントリークラブの外れにある。目標は大きな一本の柳。大水が出るたびに濁流に飲まれたであろうが、しっかりと健気に立っている。桟橋周辺は、市の職員や同士の皆さんがコツコツと整備して春の花が咲きのんびり時間を過ごすには最高だ。
20分ほどの休憩で、取手市の緑地公園へ向けて川を遡る。川辺の砂州には鷺やカワウが羽根を休め、『カワセミ』を何者かとのように見つめている。
上りの乗客は私を入れて3人。自転車も乗船しました。
これからの季節、利根の川風を感じにお越し下さい。