死んだふり? の猫

可哀想な猫の死骸。
可哀想な猫の死骸。

世の中に、面白い猫は沢山いるものだが、この猫もなかなかのものだ。

千葉県、総武本線佐原駅北口、高速バス停留所近くの路上に、猫の死骸があった。可哀想に、まだ真新しく汚れや、鳥に傷つけられた様子はない。外傷らしい外傷も見当たらず、交通事故ではなさそうだ。

 

どこかへ片付けてあげようと近づいてみた。確かに死んでいる。ピクリとも動かない。?、死んでいる よ な。

しばらく触らずにじっと見ていると、急に起きて近寄ってくる。生きている。死んだふりだったのだ。そして近くに来てばったり! また死んだふり。死んだふりとは逃げるためのテクニック。この猫はなんだろう。ちょっとお腹をさすってみる。気持ちよさそうだ。死んだふりに見えるのは注目をひき、触ってもらうためのテクニックだったのだ。

 

女子高生が通りかかる。当然のように彼女たちの前で死んだふり。親から教わったテクニックか、自ら編み出したのか、しばらく構わないで無視をしていると、死んだふりのまま薄眼を開けて様子を伺っているようだ。


あれから3ヶ月が経った。今日もまた黙々と死んだふりをしているのだろうか。

人生をいや猫生を終えるまで、死ぬまで死んだふりを続けていくのだろう。